小説
タイトルそのまんまに語られざる事件の「ダーリントンの替え玉事件」をモチーフとした短編です。作者はDavid Stuart Daviesと言う人で、英国の有名なシャーロキアンにして作家と言う事です。他にもスケリントン・ボーンズという所謂ホームズもどきの探偵が登…
マダム・タッソーの蝋人形館が登場するホームズ・パスティーシュには、以前に紹介したアンソロジー「ベイカー街の殺人」収録の「驚くべき虫の事件」がありましたね。今回の短編にも蝋人形館が登場しますが、名前は「マダム・トゥバンの蝋人形館」となってい…
正典の「ソア橋」で言及されている「ジェイムズ・フィルモア氏の失踪」をモチーフにしたパスティーシュについては、このブログの短編ホームズ・パスティーシュ版の最初の頃に紹介させて頂きました。ある朝出掛けようとして、玄関を出たところで一度雨傘を取…
以前「ウォーバートン大佐の狂気」をモチーフにした短編を二編紹介していますが、これは何とサンプランシスコを舞台としています、、、( ゚Д゚)、、、 実はワトソンは若い新米医師の頃サンプランシスコで開業医をしていた、と言う噂があるのですね、、、これは…
A.A.ミルンは「くまのプーさん」の作者として有名ですが、実は金田一耕助のモデルとされるアントニー・ギリンガムが登場する「赤い館の秘密」という本格推理小説も書いているのです。ちなみに「赤い館の秘密」の中ではワトソン役としてウィリアム・べヴァリ…
これは「銀行家クロスビーの惨死事件」をモチーフとした短編ですが、「忌まわしい赤蛭」は出て来ません。従ってこれらは別の事件だと言う前提で書かれたものですね。 作者はファンタジー短編を多く書いているピーター・クラウザーという人ですが、この短編は…
タイトル通り「忌まわしい赤蛭」事件をモチーフにしたパスティーシュですが、この短編は「銀行家クロスビーの惨死」とは別の事件、と言う形になっています。 ある青年が父親の遺言状に基づき遺産を相続する為書類にサインしようとすると、何故か手が火傷しそ…
この短編でも「忌まわしい赤蛭の事件」と「銀行家クロスビーの惨死事件」は同じ一つの事件として描かれています、、、ただタイトルは「赤い蛭」ですが蛭はどちらかと言うと小道具程度の扱いで、銀行家クロスビーの惨殺の方がメインの話になっている感じでで…
「忌まわしい赤蛭の事件」と「銀行家クロスビーの惨死事件」は一般的に同じ一つの事件と考えられていますが、この短編でもそのように扱っています。被害者も加害者も皆偽名を使っているので、最後の方になるまでクロスビーのクの字も出て来ませんが、、('◇')…
スティーヴン・キングと言えば、映画化された「スタンド・バイ・ミー」「キャリー」「刑務所のリタ・ヘイワーズ(ショーシャンクの空に)」や映画化されていない作品も含め、どれが代表作とも言えない程多くのベストセラーを持つ、まさに現役最強の人気ベス…
タイトルからはわかり難いですが、これも「煙草王ジョン・ヴィンセント・ハーデンが受けた奇妙な迫害」をモチーフとした短編です。デイヴィッド・マーカム編集のアンソロジー「シャーロック・ホームズ アンダーショーの冒険」に収録されています。 書いてい…
この短編はルネ・レウヴァン作「シャーロック・ホームズの気晴らし」に収録されています。タイトルはそのまんまですが、以前も書いたように、この短編集に収録されている作品はどれも一捻り二捻り以上あります。冒頭、面白い事件の依頼が無く、暇を持て余し…
北原尚彦の「シャーロック・ホームズの蒐集」は収録されている六つの短編の全てが、「語られざる事件」をモチーフとしたものです。そして(前にも書きましたが)短編のタイトルには語られざる事件の一般的に知られている事件名は使われていません、、、この…
「煙草王ジョン・ヴィンセント・ハーデンが受けた奇妙な迫害」として知られるこの「語られざる事件」に関しては、私がここまで読んだ中では四つの短編集に、それぞれ異なる作家によるパスティーシュが収録されています。 今回はジューン・トムスンの短編集第…
「パラドールの部屋」は英語では「Paradol's Chamber」です、、で「Chamber」と言うのは一般的には部屋の事を指しますが、議会(議院)と言う意味もあります、、、で、この短編はエンリコ・ソリトと言うイタリア人の作家による「シャーロック・ホームズ 七つ…
これも「パラドールの部屋」をモチーフにした短編パスティーシュで、北原尚彦作の「シャーロック・ホームズの蒐集」に収録されています。 北原尚彦はアドリアン・コナン・ドイルとジョン・ディクスン・カーの「シャーロック・ホームズの功績」を真似て、短編…
「パラドールの部屋」は正典の中でその事件の名前だけが紹介されている「語られざる事件」の一つです。私が読んだ短編集の中では、3冊にこの事件をモチーフにした短編が収録されていますが、さすがにそれぞれパラドールの部屋とは何なのか、違った解釈で全く…
ホームズ・パスティーシュあるいはパロディは有名無名含めて古今東西の様々な作家が書いていますが、「最後の一葉」や「賢者の贈り物」等で有名なあの掌編小説の巨匠、O.ヘンリーも書いているんですね、、('◇')ゞ、で、これはパスティーシュではなく明らかに…
今回も「奇妙な虫(Remarkable Worm)」のパスティーシュ、、これで四つ目ですね。作者はキャロライン・ホイ―トと言うアメリカの弁護士兼小説家で、この短編が収録されているのはダニエル・スタシャワー編「シャーロック・ホームズ ベイカー街の殺人」という…
久しぶりに「イザドラ・ペルサーノの事件(奇妙な虫)」に関するパスティーシュです。今回もルネ・レウヴァンの「シャーロック・ホームズの気晴らしから」。この短編も凝った作りで、ひと捻りふた捻りして更に意外な展開を見せて終わります、、、('◇')ゞ、、…
今回も「スマトラの大鼠」です。ルネ・レウヴァン作「シャーロック・ホームズの気晴らし」から、、、この短編は結構凝った話が多いのですが、この短編も結構凝った作りになっています。物語はとあるポーランド人の男がホームズを訪れ、自分の甥からの手紙を…
今回も「スマトラの大鼠」をモチーフとしたパスティーシュです。テッド・リカーディ作の短編集「シャーロック・ホームズ 東洋の冒険」から、、、この短編集はホームズがモリアーティと共にライヘンバッハの滝で死亡したとされていた大空白時代、ホームズが東…
「スマトラの大鼠」とは題名を読んだだけで興味深々になりそうな名前ですが、実際にホームズの「語られざる事件」の中では特に多くののパスティーシュが作られたエピソードの一つになっていると言う事です、、、、、私の読んだ中では三つの短編集にそれぞれ…
今回も「政治家と灯台と訓練された鵜」事件をモチーフとした短編です。 フランスの作家ルネ・レウヴァンの短編集「シャーロック・ホームズの気晴らし」から、、この「気晴らし」に収録されている作品はどれも結構凝った作りになっています。この短編もドイツ…
これも「政治家と灯台と訓練された鵜」事件をモチーフとした短編です。 この短編は北原尚彦氏が翻訳・編集した「シャーロック・ホームズの栄冠」に収録されています。以前紹介したように北原尚彦氏自身もホームズ・パスティーシュを書いていますし、その作品…
「だが最近、これあの書類を奪って破棄しようとする不届きな企てがあった。だれの仕業かは分かっている。再びこのような事があるならば、ホームズの名において、政治家と灯台と訓練された鵜にまつわる話を全て公表するつもりだ。こう言えば心当たりのある者…
これも「サーカスの美女ヴィットリアの事件」をモチーフした短編です、、、('◇')ゞ 作者はミステリー・SF・ホラー小説家にして日本有数のシャーロキアン、北原尚彦。氏はホームズ短編パスティーシュ集を三つ書いていますが(他にもホームズ関係の著作・翻訳…
これもモチーフとしているのは「サーカスの美女ヴィットリアの事件」です。ジューン・トムスンの短編集第四弾「シャーロック・ホームズのドキュメント」収録。 ホームズを尋ねて来るのがサー・ヘクター・エインズワースなる人物で、自分の一人娘に関すること…
シャーロック・ホームズは備忘録としてアルファベットの索引毎に整理した膨大な資料ファイルを作成しており、時々そのファイルを参照している様子が正典の中でも描かれています。そして、そのファイルの「V」の項目に記されているの事件の一つがこの「サーカ…
語られざる事件「アマチュア乞食倶楽部」については別の短編パスティーシュを以前紹介していますが、今回は「シャーロック・ホームズの大冒険(上)」から。著者はジョン・グレゴリー・ベタンコートという人で、この人は自身のオリジナル小説の他、スター・…