いやあ、これはオタッキーなシャーロキアンほど嬉しい楽しい小説ですね、、、、私もだいぶその域に近づいて来たように思います、、、('◇')ゞ
メトロポリス・ピクチャーズなる映画会社が「まだらの紐」の映画を製作する事になりますが、その脚本家としてスティーヴン・ワースと言う品行不良で、何故か筋金入りのシャーロック・ホームズ嫌いと言う人物を起用してしまいます。これを知ったベイカーストリートイレギュラーズ(ホームズが使っていた浮浪児たちではなく、アメリカのシャーロキアン団体)の会員達が怒って反対運動を起こす。会員は著名人が多いので映画会社の方も無視出来ず、一計を案じた会社側は5人の会員を映画作成のアドバイザーとしてハリウッドに招くことに、、、ところが何故かメンバーを集めた最初のパーティーにスティーヴン・ワースが乗り込んで来て、さんざん悪行をした揚げ句、何者かに二階の部屋にいたところを銃殺されてしまい、その後死体が消えて無くなります。
果たしてワースを殺害したのは誰なのか? 何故死体は消えたのか?

1.時期
1939年6月26日。この日メトロポリスピクチャーズからイレギュラーズの会員達に招待の手紙が送られます。1939年と言うのは9月にナチスドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発した年です。アメリカは当初は中立を保っていたし、開戦直前でもこういう脳天気な雰囲気だったのでしょう。だが欧州の暗い影響は知らぬ内にアメリカにも忍び寄って来ていた、、、。
2.登場人物
・ジョン・H・ワトソン:登場しない。ホームズも登場しません、
・マイクロフト・ホームズ:登場しない。
・メアリー・モースタン(メアリー・ワトソン):登場しない。
・レストレイド警部:登場しない。
・ジェームズ・モリアーティ:登場しない。
主要な登場人物は誰も登場しません。この物語はホームズもワトソンも創作上の人物で実在しない世界ですから、、、ですがイレギュラーズの会員が集められた館に一時的な家政婦として呼ばれた女性はハドソン夫人、事件を受けて警備(及び監視)の任務にあたるのはワトソン巡査部長、とまあ、偶然にもイレギュラーズ達が喜ぶ状況に、、、。
時代も舞台もホームズの物語とは異なるし、そもそもホームズも登場しないこの小説をホームズ・パスティーシュと呼んで良いのか、ですが、イイんです。
ワースが殺された翌日5人のイレギュラーズのメンバー達はそれぞれ不思議な体験をすることになります。その5人の体験が彼らの口から語られる訳ですが、これがそれぞれ「語られざる事件」をモチーフとした短編の形になっています、、、(⌒∇⌒)、更にそれぞれの話の中に正典の物語が一つづつ挿入されている、、、。

但し、最後のエヴァンスの話だけ正典の方に相当する話が不明です。(これも作者による謎かけの一つなのでしょうか?)
この他ワースが殺された部屋には血液でダイイングメッセージが残されて居たり、人の形をした絵文字を連ねた紙片が出て来たり、とまあ、ホームズ正典と共通するヒントや証拠がてんこ盛り、、、('◇')ゞ('◇')ゞ('◇')ゞ、、、、こういうのをパズルミステリーと呼ぶのだそうです。情報過多で一回読んだだけでは頭が整理出来ません。後2,3回読んだら、細かいところも含めて整理出来るかも知れませんが、兎も角一つの小説で5つも「語られざる事件」の短編パスティーシュが読めた訳ですから、私としては満足満腹。だから、これはホームズ・パスティーシュと読んで良いのです。
作者のアントニー・バウチャー自身ベイカーストリート・イレギュラーズの会員ですので、これはシャーロキアンによるシャーロキアンの為のシャーロキアンの小説、です。
では、こちらはいつも通りオマケですが、2026年10月のプレイリストです、
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少し秋らしくなってきましたし、そういう感じで今回もイイ感じで出来ました。3曲めのTom Mischの曲、好きですね、こういうの。
ではでは。
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