小下段からのチョイ突き

大上段に構えて書こうとしたら、ちっとも書けないので、ゆる~く書き始めました。

ホームズのパスティーシュ本と音楽プレイリスト⑨~「新シャーロック・ホームズの冒険 顔のない男たち」、、映画黎明期のお話( ̄‐ ̄)んー

ティム・メジャーのホームズ・パスティーシュ第二弾です。

今回の依頼人エドワード・マイブリッジというのは実在する人物で、小説の内容通り「動く写真」を投影する「ズープラクシスコープ」という装置を発明した人物です。 映画の発明者としてはフランスのリュミエール兄弟などの方がはるかに有名ですが、まあ、この時期多くの人が映画と言う新技術の開発にしのぎを削っていた、、、そんな時代の物語です、、、。とは言っても犯罪のトリックにそれが使われたとか、そういう単純な話ではありません、、、、 著者があとがきで触れているようにミステリーというよりはこの時代の映画黎明期について、著者が書きたかっただけ、と言う感じは少しありますね('◇')ゞ

 

1.時期

1896年3月16日から物語は始まります。前作の「The Back to Front Murder」が1898年の晩春という設定でしたから、まあ概ね二年近く前の話という事になります。

2.登場人物

ジョン・H・ワトソン:登場。ホームズの推理について行けない、やや間抜けなワトソンです。

マイクロフト・ホームズ:登場しない。

メアリー・モースタン(メアリー・ワトソン):登場しない。

レストレイド警部:登場。今回もホームズのお陰で(本人がそういうつもりではなくても)手柄を立てる役柄です。

ジェームズ・モリアーティ:登場しない。

 

読んでいて思うのは、この頃のイギリスの大きな館には、一つ一つ固有名詞がつけられていたんだなあ、と言うこと。正典の中でもそういう館の固有名詞が出て来たような気もしますが、正直あまり良く憶えていなません、、、('◇')ゞ、、、。この小説に出て来るのは一つは「スネイクリー・マンス館」。もう一つは「チャロナー・ハウス館」。 対照的と表現されているこの二つの館の構造についても結構細かく描写されているのはやはりホームズ本らしいところではあります。

英文のタイトル「The Defaced Men」と言うのは「顔を失った男達」と言う意味になるので日本語タイトルの「顔のない男たち」で間違いではないですし、物語を読めばそれが指している複数の事柄も分かります。また英文タイトルの意味は「体面を傷つけられた男達」と言う意味でもあるので(と言うか一般的にはそのような意味なので)、それが意味する複数の事柄も分かります、、、、その辺のタイトルの意味深さも楽しみながら読めますね。

 

ではこちらはオマケですが。「新シャーロック・ホームズの冒険 顔のない男たち」を読んでいる頃に聴いていたプレイリストです。ご興味があればどうぞ。

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