著者はティム・メジャーというイギリスの作家です。この本を含めて3作のホームズ・パスティーシュが年内に日本で出版予定だそうです、、、、
何気にホームズ・パスティーシュ本って流行って来ているのかも知れませんね('◇')ゞ
この小説ではホームズはホームズらしく、ワトソンはワトソンらしく描かれています。余計な設定や「正典」の辻褄合わせは無し、、、なのでホームズ通でもホームズ通でなくても安心して読めます。
1.時期
この物語の時期は1998の晩春、、と作家・ホームズ研究家の北原尚彦氏による解説にあります。本編中にテート美術館の開館について「およそ1年前の1897年の夏」と記述があり、この他の描写(「火のついていない暖炉」等)からもほぼ間違いない。これは時代的にはホームズが「最後の事件」で一旦姿を消し、1894年に「空き家の冒険」で復活した後。即ちホームズの活躍の後期の丁度半ばくらい。ワトソンがベイカーストリート221Bで再びホームズと同居している時期になります。
2.登場人物
・ジョン・H・ワトソン:登場。ワトソンらしいワトソン。
・マイクロフト・ホームズ:登場しない。
・メアリー・モースタン(メアリー・ワトソン):登場しない。もうこの時期にはワトソンはメアリーとは別れている(一般的に死別と言われていますが)ので。その代わりに、と言う訳でも無いですが、アビゲイル・ムーンと言う女性が登場します。この女性はダミアン・コリンポーンという名前で推理小説を書いている作家ですが、かなり奔放な性格で、ワトソンもベイカー街221Bも散々ムーン嬢に引っ張りまわされ、引っかき回されると言うことになります。ワトソン氏、ちょっとムーン嬢に気があるのかも、と言う感じもします。一方ムーン嬢の方は男に全く興味無し、、、と思うのは深読みし過ぎでしょうか、、、('◇')ゞ('◇')ゞ
・レストレイド警部:登場。レストレイド警部らしいレストレイド警部。
・ジェームズ・モリアーティ:登場しない。まあ、この時期には既に死んでいる(と一般的には解釈されている)ので当然ですが。
ストーリーのさわりだけ書くと、上記ムーン嬢が次作の構想をメモしていたノートの中で、被害者として想定して観察していた人物が、ノートに記したのとほぼ同じ手口で殺されてしまうという事件が起きます。何故そのような事件が起きたのか、どうして金庫にしまわれていたノートの内容が盗まれたのか、ムーン嬢は本当に無実なのか、と謎が謎を呼ぶ展開、、、。ちなみに「新シャーロック・ホームズの冒険」等という邦題がついていますが、原題は「The Back to Front Murder」。直訳すると「前後さかさまの殺人」となりますね、、。なるほどなるほど。
さて、いつも通りこちらはオマケですが、「新シャーロック・ホームズの冒険」を読んでいた時に聴いていたプレイリストです。こちらもよろしかったらどうぞ。
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5曲目:スティーブ・ハケットはジェネシスでギタリストをやっていましたが、Djabeと言うのはハンガリーのフュージョンバンドです。いい感じです。
7-8曲目:Moonriseというのはポーランドのプログレバンドです。
10曲目:Maze of Timeと言うのはイタリアのプログレバンドです。
やっぱりプログレは国際化してますね('◇')ゞ
ではでは。
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