小下段からのチョイ突き

大上段に構えて書こうとしたら、ちっとも書けないので、ゆる~く書き始めました。

ホームズのパスティーシュ本と音楽プレイリスト②~「新しい十五匹のネズミのフライ」、、、これ、ワトソニアンは狂喜乱舞でしょう('◇')ゞ

日本の推理小説家、島田荘司によるシャーロック・ホームズパスティーシュ本です。副題は「ジョン・H・ワトソンの冒険」となっており、その副題の通り、ワトソン博士が主人公で大活躍します。私は特段ワトソニアンという訳ではないですが、ワトソニアンの人であれば、この本を読んで狂気乱舞するでしょうね。シャーロキアンにとってはどうか、、、。思わず唸ってしまう事は間違いないですね。

 

ホームズの物語の中でも比較的有名な赤毛組合」の真相に先ず驚き、そして「まだらの紐」「這う男」が書かれた経緯など、え、そうなん? え、え、えぇー!と言う「謎解き」があります。この他にも「ライエンバッハの滝」が出て来たり、全般通じてホームズ本へのオマージュやパロデイが盛沢山。私はシャーロキアンを名乗れる程では無いので、正直気が付いていない部分がまだあるかも知れませんが、、。島田荘司自身が恐らく筋金入りのシャーロキアンなのでしょう。そうでなければこんな小説は書けないでしょう。

 

ストーリーはネタバレになるので書きませんが、小説の時期と登場人物を含めて紹介します。

1.時期

あとがきの中にベアリング・グールドという人がホームズ「正典」を研究して時系列を整理した内容が紹介されている。これによると「赤毛組合」の事件は1887年10月29日~30日に起きたらしい。なのでこれが正しければこの小説の時期も1887年10月末頃からの物語ということになります。(但し、グールドによれば「まだらの紐」の事件は1883年4月に起きたことになっているので、辻褄が合わない。が、実際は「まだらの紐」の発表は1892年なので、結局この小説の設定に従えば辻褄が合う事になる、、、ややこしいですが('◇')ゞ)

2.登場人物

ジョン・H・ワトソン:登場。上記の通り、語り部というだけではなく主人公として大活躍します。

マイクロフト・ホームズ:登場しない。

メアリー・モースタン(メアリー・ワトソン):登場しない。その代わりにヴァイオレットという名のワトソンの兄嫁であった人に対するワトソンの恋愛が描かれています。

レストレイド警部:登場しない。その代わりに「赤毛組合」の正典にも登場したピーター・ジョーンズ警部が登場します。

ジェームズ・モリアーティ:登場しない。ホームズの「好敵手」としてジェームズと言う名の人物は登場しますが、、、、、しかも一緒に「ライヘンバッハの滝」に落ちる('◇')ゞ('◇')ゞ('◇')ゞ)

ホームズとワトソン以外主要登場人物は登場しませんが、それでもお腹一杯になることは間違いなしです。

島田荘司はこの小説に先立つこと30年以上も前に「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」というホームズ・パスティーシュ本を発表しています。そちらは私はまだ読んでいないのですが、その内是非手に入れて読んでみたいと思います。

 

ではこちらはオマケですが。「新しい十五匹のネズミのフライ」を読んでいる頃に聴いていた2020年1月のプレイリストです。ご興味があればどうぞ。

 

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ではでは。

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